総 覧
派閥横断の政策グループ『さいこう日本』を6月 22日、21名の同志で立ち上げました。
ここ数年、「静かに沈み行く日本」に危機感を抱き、「日本の底力はこんなものではないはず。」と焦燥感を募らせていた私にとって、残りの人生をこの国の「再興」のために使いたい、という想いが日増しに強くなってきました。
特に政権交代して以降、その決意はさらに強固なものになりました。
一昨年 9月に政権交代が行われ我々自民党は野に下ったわけですが、その時支持者を前に「この結果は自民党にとっては不幸なことですが、国民にとっては良いことではないでしょうか、と思うようになりました。」負け惜しみ半分、そして本音半分で申し上げました。
というのも、永い自民党政権下では、与党は責任政党でなくてはならないが、野党はポピュリズムと揚げ足取りに終始する無責任政党であっても良い、という状態でした。しかし、無責任野党も与党になれば責任を取らざるを得ない立場になるし、野に下った自民党は責任政党であり続けるはずです。そうなれば日本は与野党とも責任政党で構成される。それは国民にとっては良いことではないかという想いからです。
しかし、その期待は見事に裏切られました。政権交代した結果出来上がったのは、ただの無責任与党でした。
時を争うのは福島第一原発の事故処理です。いまだ政府は傍観者で第三者の立場でしかありません。事故を起こしたのは東京電力に間違いはありませんが沈静化させる責任は国家にもあるはずです。
今の状態はまるで「火事を起こしたのはお前だから消火作業もお前が責任を持ってやれ!消防車を出すとこちらの責任と思われてしまうから。」と、出火者に檄を飛ばしているだけのように見えます。政府が総動員でまず消火作業を行う、でなければ周辺に類焼するのを放置しているとしか映りません。外国政府が一番懸念を寄せているのもこの点であります。
まず事故を収めること。そのために政府があらゆる手立てを尽くすことが何より必要だと心配をしています。
いま我々が為すべきは、ポピュリズムから脱し、痛みを伴う政策にも正面から向かい合い、本当の意味で国民の信頼を回復するための政治を「再考」していくことです。
一方、経済に目を転じれば、日本は失われた 20年の中にいます。
この 20年で日本の GDP はわずか 1.6倍、お隣の中国はと言えば 20倍の成長です。主なる国々は数倍から十数倍への発展であり、ひとり日本だけが静かに沈みつつあります。
クールジャパンと称賛される日本の文化は 10年、20年で出来たものではありません。
蓮舫大臣の「2番じゃダメですか?」という言葉による事業仕分けをノーベル賞学者全員が集って撥ね返し先ごろ世界一を回復したスーパーコンピューター「京」、大阪の中小企業者の技術を集めて打ち上げに成功した人工衛星「まいど一号」等々、日本の歴史と知恵が生み出した文化や技術は、世界に冠たるものであります。
今一度、世界に誇れる「最高」の日本文化・日本製品を世界狭しと送り出す。以って日本人が世界に誇れる「最高」の日本を作っていく。
それこそが「さいこう日本 (再考・再興・最高)」の使命です。
経済「再興」戦略として、新たな国家プロジェクトの提案や研究開発体制の在り方、さらに産学官連携の在り方の抜本的見直し等を通じ、経済・文化大国再興に向けた国家の「新たなビジネスモデル」を構築したいと考えています。