国会リポート 第146号

甘利明本人が綴る、毎月2回のコラムです。国政で今何がおきているのか解りやすく解説しています。

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今次、行政改革の最重要案件は公務員制度改革です。

100年ぶりに公務員制度を改革していこうという試みで、その主要な点は、人事管理を時代や世界の変化に機動的に対応できる民間型に近づけていこうという取り組みです。もちろん、長い間の懸案事項で、政府にとっての頭痛の種である、天下りを根絶するための抜本的改革を行っていくことも同時に達成していきます。

現在の改革は、平成19年 4月に閣議決定された「公務員制度改革について」の基本方針を踏まえ、昨年の通常国会で国家公務員制度改革基本法が成立し、内閣総理大臣を本部長とする国家公務員制度改革推進本部が設置されました。その下に有識者会議である顧問会議が設置され、その顧問会議で、基本法で定められている趣旨並びに同法案の国会審議の中での趣旨を受けて具体的制度設計をいたしました。その報告を私の手を通じて総理に提出し、再度開かれた国家公務員制度改革推進本部会合でその方針が承認され、各府省や人事院が持っている人事管理に関する機能を内閣官房の下に一元的に集結させるという作業が 11月中旬よりスタートしました。

財務省や総務省にも抵抗はありましたけれども、最終的に合格点の取れる権限移管が実現できました。しかし、人事院だけは最初から最後まで事実上のゼロ回答でした。事務折衝を何週間重ねようとも、「おっしゃっている意味がわかりませんので、回答のしようがありません。」という返答を繰り返すばかりでした。(後日、その事を人事院の谷総裁に指摘をすると「『おっしゃっている事がわからないので回答のしようがありません』というのはその通りです。」と平然と答弁されました。)

埒が明かないのでトップ会談を申し入れました。礼を尽くすべく、こちらから出向いて行きますと申し入れましたが谷総裁の返事は「大臣のお考えが事務方と同じであるならば、我々の方からは譲歩はできないので、合意は成り立たず、お会いする意味はないと思います。」という返答でした。呆れ返りましたが再三申し入れましても、結局同じ返答でした。

顧問会議報告をもとにした改革工程表を作る期限が迫っておりましたので、1月 23日 (金) にこちら側として改革の趣旨を捻じ曲げないギリギリの妥協案を提示し、1月 26日 (月) 午前中をタイムリミットとして回答をお待ちする旨、連絡を致しました。結局、期限は守られず、私が返答を受け取ったのは総理のところに報告に行く 5分前でした。総理を 15分間待たせてしまいながら谷総裁と話し合いましたが、返答は相変わらず事実上のゼロ回答でした。

先方の言い分は、人事院は公務員の公正・中立を確保する役所なので憲法15条等に抵触する恐れのある機能移管は認められない、というものです。人事管理に関する機能の一部を人事院から内閣官房に移管する事がそういう恐れがあるかどうかは内閣法制局とも慎重に協議をしながら運んでいますし、3月に法案を提出する際には再度内閣法制局が憲法や他の法案との整合性をチェックするので、心配されるようなものは出しようがない。加えて、意見申し出や改善勧告の権能を人事院に残してありますから、ご懸念には当たらないはずですが、何度申し上げても拒絶されるばかりです。

人事院のお墨付きが付かない限り公務員制度改革が出来ないとするなら、人事院は官僚制度の伏魔殿となりかねません。

内閣として決断をする時期は迫っていると思います。

 

今週の出来事「危機イッパンツ!

 

男性用下着はブリーフ派かトランクス派に分かれますが、私は昔からトランクス派です。

火災等で表に飛び出す事があってもトランクスならジョギング姿と大して変わりませんし、危機管理からすればこちらだ (妙に説得力がある?)、というのが私の持論です。ただ難点はブリーフに比べて履き心地が劣るという事です。

長年の研究 (どんな研究?) の末、行き着いたのがニットトランクスでした。ブリーフの快適性とトランクスの機能性を兼ね備えています。唯一の難点は色柄デザインがダサいという所です。

そこで私は、良いのを見付けるとまとめ買いをする事にしています。ところがこれにも難点があって、入浴後に着替えた当初は快適でも、朝起きると無用に伸びてしまってイメージと異なる事が多々あります。そんなこんなで、履かないパンツの山ができてしまいました。

欲しい人が居たらあげようかな?

何?使用済みのやつがイイ?そういう趣味はありません (キッパリ!)。

…たぶん (笑)