国会リポート 第119号

甘利明本人が綴る、毎月2回のコラムです。国政で今何がおきているのか解りやすく解説しています。

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先週は忙しくて、国会リポートが書けませんでした…
ごめんなさい m(_ _)m

「あれ、本当に大臣が書いているの?」という質問を時々受けますが、本当に私が書いているんです。正確に言うと口述筆記ですけど。

先日、予算委員会で民主党の議員の「福田内閣は安倍内閣をそっくり引き継いだ『居抜き内閣』などと言われているが、一体どこが変わったのですか?」という質問に、「変わりましたよ。まず私 (総理) が変わりましたから。」 とやって場内爆笑になりました。

そういえば、先日の閣議後の懇談で 「記者から質問を受けても、閣僚が解散に言及する事は慎むように。解散権は総理の専権事項ですから。」 と官房長官がやると、隣の総理はボソっと 「私も言いません。」 とやって一同吹き出しました。福田総理という人は、ひょうひょうとしたユーモア感覚のある人で、不思議と野党が攻めきれないのも、それが一因かもしれません。

先日、番記者さんから 「甘利大臣は外国の閣僚の信任が厚い人ですけれど、信頼を得る仲になるコツって何なんですか?日本の閣僚は任期が短すぎて、毎年国際会議に出る度に 『始めまして』 ってやってるのは国益にとってマイナスですよね。」 と聞かれました。

「コツですか…」 少し考えて 「ユーモア感覚ですね。」 国際舞台では、政治家のユーモア感覚が資質の一つとして重きをおかれます。日本の議会と議会政治発祥の地イギリスの議会とを比較すると、ヤジ一つとってもウィットに富んだイギリスのものに比べ日本はユーモアのない殺伐としたものが多いのは残念な事です。

さて、いよいよ国会は 『給油・給水支援特別措置法』 の攻防戦に入ります。アフガニスタンは地元のテロ組織タリバンが国際テロ組織アルカイーダと繋がり、テロの訓練基地になっているところであり、同時に世界の麻薬の 9 割が生産されているところと言われています。このアフガニスタンから海路を通じテロや麻薬や武器が世界に拡散しないようにインド洋の見張りをしているのが各国の海上阻止行動です。

地上部隊でテロ掃討作戦や治安維持活動に取り組んでいる活動に比べ、危険度の低い活動です。活動に取り組む各国の船が、燃料が切れるたびにいちいち港に戻っていては活動が制限され、危険度も増します。それを助けるのが日本の給油船による支援活動です。原油の輸入の9割を中東に依存している日本は、海上阻止行動の恩恵を一番受けている国です。

日本の産業経済・国民生活にかかわる重大な問題だけに、国民の一層の理解が求められます。

 

今週の出来事「ヒルズの赤じゅうたん

 

昨日 (10 月 20 日) から、東京国際映画祭がスタートしました。

国際協会が認定する、世界に十数か所ある映画祭の一つです。カンヌやベネチュアに比べ、まだまだ国際知名度の低い映画祭ですが、アジアを代表するものにすべく私の肝いりで強化をしているところです。

四年前から、外国にならい出品作品の俳優や監督がレッドカーペットを歩くという事にしました。今年は六本木ヒルズを会場にし、今までで一番盛り上がりました。私も正装し、レッドカーペットを歩きカメラのフラッシュの雨を浴びました。

車が着くたびに、次はどのスターが降りるんだろう、と沿道の観衆の視線が集中しますが、俳優以外だったりすると 『な~んだ』 という失望に変わります。

「大臣~ん!」 私の場合は沿道から声がかかったのでホッとしました。

来年はもう少しサクラを入れとこう。