国会リポート 第110号

甘利明本人が綴る、毎月2回のコラムです。国政で今何がおきているのか解りやすく解説しています。

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最近は、24年間の代議士生活の中でも遭遇しなかったような前代未聞の事態が起きています。

参議院側は粛々と予算審議が進んでいるのに、衆議院の野党は 「国会審議は、いまだ正常化していない」 と主張しています。そのあおりで何の落ち度もない衆議院本会議が 『通告なし質問』 に見舞われています。

委員会でのやり取りは一問一答ですから質問通告なしでもまだやり様はありますが、本会議壇上で雛壇から聞き取りづらい中で 10 問も 15 問も立て続けに質問されると内容を書き留める事すらできません。

本当に議論を深めたいなら議会のルールに乗っ取ってやって欲しいと思いますが、自民党国対の話では、民主党は十分承知の上でわざとそういう議会戦略に出ているとの事で、加えて不思議な事には、国対委員長同士・各政党間で、『もうそういう事はしない』 と約束された事がすぐに反故にされるとの事です。

ルールを作る議会がノンルールでは無党派層が増えるのはもっともな話です。与野党間で真剣に議会への信頼を取り戻さないと、議会制民主主義ならぬマスコミ民主主義 (マスコミが政治の是非を決める) が横行する結果になりかねません。

今の紛糾原因は、憲法改正の手続きとして現行憲法に規定されている手法の法制化です。つまり、現行憲法は改正手続きを謳いながら実行手段を持たないという欠陥を抱えてしまっています。憲法は、国民が必要とするなら改正できるという国民の権利すら否定している一部の野党は別として、民主党も手続法は完備しなければ憲法の欠陥となってしまうと認識しているのですから、審議を拒否するという理屈は成り立たないと思います。

長い事、与野党間・各党内で議論した末、国会に提出されたのが昨年です。思い起こせば、6 月 1 日に本会議代表質問を行ったのはこの私でありました。重要法案とは言え、いたずらに提出したまま店ざらしにしておいて良い訳はありません。与野党で一刻も早く着地点を見出して欲しいと思います。

ゴールデンウィークは資源外交の旅に出る事が決まりました。サウジアラビアで産出国と消費国との対話会議の共同議長を務め、カザフスタン・ウズベキスタンではウランを始めとする資源確保のための外交をして来る事が決まりました。 就任時に 『積極的資源外交を展開する』 と公約したことの実践が始まります。

 

今週の出来事「大臣は不安定雇用?

 

経済産業省の地下にはコーヒーのスターバックスが入っています。ここのキャラメルマキアートというコーヒーが私は好きで、時々店に寄ります。

売り子とはもう馴染みになっていますが、今日のレジ係は新人のアルバイト。経済産業省の職員用の店のため、レジ係は見かけぬ人には職員かどうかの確認をしています。

(新人レジ嬢) 「経済産業省の方ですか?」

(私) 「はい…いや、非正規雇用かな?まてよ、季節労働者?」

(新人レジ嬢) 「?」

(そばでハラハラしながら見ていた先輩嬢) 「マキアートがお好きなんですね」

 

と言うのも、大臣室の職員の分までいつも 13 個もまとめ買いをするもんですから…。

後日、高校生になる下の娘に 「パパはいつも皆の分までマキアートを買ってあげてるんだよ」

「単にパパの好みを皆に押し付けてるだけじゃん」

「…。(当たってる)」