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予算委員会が、全大臣拘束の三日間の総括質疑を終え、要求大臣ベースの一般質疑に入りました (総括質疑の間は質問のあるないにかかわらず全大臣は一日中予算委員会に座っていなければなりません)。
今年の予算委員会が画期的な事は、総括質疑を終わった後ただちに公聴会の設定がなされた事です。
従来、公聴会は採決の直前、つまり 2 月下旬から 3 月初旬に行われていました。というのは、予算を採決する法定要件として公聴会を開く事が定められているため、公聴会を開いたらいつでも採決できる体制が整うということで、野党は早めの設定に反対していたからです。
しかしそうすると、広く有識者の意見を聞くという公聴会のあと、ろくに審議もしないで採決することになるため、公聴会を開く意義が薄れるということで、河野議長から予算委員会に対して、早目に公聴会を開き、有識者の意見を聴取した後、その結果も加味して十分な審議時間をとるべきであるという提言がなされ、それに従った結果今年の日程になった訳です。
予算委員会のたびに思うことですが、テレビ中継が入っている間はいつもながらスキャンダル追求合戦になり、肝心な政策論争にならないということをいつも虚しく感じておりますが、ご多分に漏れず今年もそうでありました。テレビ中継のない一般質疑に入ると政策論争が活発になるのに、何ともったいない話だと思います。
この国会には私の思い入れの強い 『地域間格差是正のための地域振興三法案』 を提出いたします。
- 新しい企業立地スキーム
- 地域資源を活用した起業スキーム
- イノベーションを活用した中小企業振興スキーム
の三つです。いずれも 6 省から 8 省が連携して取り組むコラボレート型です。
従来の地域振興策は、元気なところからの税金を元気のないところに回すという埋め戻し型でした。もちろんそれも施策としては必要でありますが、地方の自立のためにはそう役には立ちません。地方に雇用と税収を生み出す装置を作る (誤解を受けそうですが) 政策こそ、地方の自立にとって必要な政策です。
小泉政権が残していった宿題、アジア外交は劇的に改善され、格差社会への処方箋もいよいよ仕上げの段階に入りました。安倍内閣はきちんと答えを出す政権だということが次第に明らかになってまいります。