総 覧
地球温暖化防止のため、国会内の室温をやや高めの 28 度に設定し、その見合いとしてノーネクタイ・ノー上着運動をスタートさせる事になりました。期間は毎年 6 月 1 日から 9 月 30 日までです。
かつて、省エネルックという妙ちくりんなファッションが提唱され、あっという間に消滅した経験に鑑み、いかにファッショナブルに省エネを進めるかという事で 「クール・ビズ」 なる用語が発表されました。クールとは 「涼しい」 という意味と同時に 「カッコいい・イかす」 という意味がありビズとは 「ビジネス」 を意味します。つまり、涼しくカッコよく仕事をするという事なのでしょう。 ところが、本会議場に入る時には上着・ネクタイ着用とあり、参議院はこの運動に参加しない (もっとも参議院では以前からノーネクタイ可という話もありますが) というものですから、一番困るのは役人です。上司からの指示でワイシャツで出向いた先で議員が上着ネクタイ着用では居場所がないとの事。ある団体の総会後の懇親会にクール・ビズで出席したところ、他の議員は全員が上着着用、一人だけ浮いているとワイシャツ姿の某省の審議官が駆け寄ってきて 「先生が来られてホッとしました。我々だけがワイシャツ姿では隅っこに隠れて居るようです。」 と最大級に感謝されました。議員は自分の好み以前に周りへの配慮が必要のようです。
部屋の温度を 28 度 (通常は 25 度前後) にセットするだけで何百万トンの CO2 削減になるそうで、加えて女性の冷え性予防には画期的だという事ですし、ファッション経済効果は最大 6,000 億円というに至っては一石三鳥の政策です(私も相当出費しました。トホホ・・・)。ただしネクタイ屋さんはポケットチーフの提案等の工夫は必要ですが。このところデパートに行けば必ず 2 ~ 3 人の国会議員がうろうろしています。明日は一体何を着れば良いのか。郵政民営化より、日中関係より、目下の議員連中の悩みはクール・ビズのようです。