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4 月 24 日に補欠選挙が終わり、結果は自民党の 2 勝 0 敗となりました。
元来、補欠選挙は組織・団体・企業が総がかりでやるものですから自民党が強いのが傾向です。自民党の支持率がそう高くない中で勝利できたのは低投票率に救われた、というのがマスコミの総括ですが、正直、よってたかってあらん限りの手立てを尽くした選挙で、負けるような事があればこれ以上やりようがないという思いでした。
さて、我らが大将、山崎拓先生が政界復帰を果たし、小泉総理が何を期待するかと言えば、秋の国連安全保障理事会常任理事国入りに向けて、日中・日韓関係の改善であるとかねてから申しあげてきましたが、その指摘どおり連休明けに山崎氏が訪中しました。当然、小泉総理の意を受けての行動と思われます。私の師である山崎先生はかねてから 「日本の政治家は、ともすれば欧米志向で先進国ばかり行きたがる。アメリカは特別な関係としても、これからはアジアの時代だ。日本の政治家はアジアに軸足を置いた外交関係を築くべきだ。」 というのが持論でした。
数年前、山崎幹事長時代に随行議員団長として ASEAN 各国にお供しましたが、山崎先生のアジア首脳との信頼の絆を確認する旅でもありました。当時、小泉総理の靖国参拝を中国と韓国が問題視し、クレームを付けて来た後だっただけに日本のマスコミはお詫び行脚と書き立てましたが、意に反して ASEAN 各国では靖国参拝を支持する声が圧倒的でありました。わずかにシンガポールのリー・シェンロン副首相 (現首相) のみが中国よりの発言をしていたくらいでした。そのシンガポールの戦争博物館を訪れた際、各国が第二次世界大戦に突入するまでのくだりが書いてありましたが、驚いた事に 『・・・連合国側の包囲網を敷かれた日本は、やがて資源を求めて南下するか降伏するかの選択を迫られ・・・』 との記述内容でした。戦争を客観的に分析するという記述を、被害国で目の当たりにした時、何れの時か戦勝国以外の客観的歴史認識がなされる時から真の平和構築が始まると痛感いたしました。しかしながら ASEAN 各国の日本よりの反応は随行記者団がいくら記事を送ろうともほとんど紙面に載らなかったというのが客観的と言われている今のマスコミの現状です。