国会リポート 第32号

甘利明本人が綴る、毎月2回のコラムです。国政で今何がおきているのか解りやすく解説しています。

総 覧

今朝 (8/30) のテレビで 「日本を救う知的財産戦略」 という特集が放送されました。永田町では知的財産戦略の生みの親は私 = 甘利明であることが、与野党を通じて認知されていますが、ようやく朝のワイドショーでも知的財産戦略特集が組まれたかと思うと、感慨ひとしおです。3 年前の選挙でも全国でただ一人、知的財産戦略を後援会パンフレットに掲載して戦いました。今回のパンフレットにはより詳しく掲載しています。

国際競争に勝つためにコスト競争のみに巻き込まれると、やがては賃金の引下げ合戦に陥ります。特許や著作権、ノウハウ等、知的財産で武装した経済を構築しなければ国民生活の安定と向上は図れません。知的財産の 「創造・保護・活用」 のサイクルを強力かつ迅速に推進していく戦略をつくり、産官学連携のスキームを国家戦略として構築していくことを、1 年半の議論を経て政策としてまとめ、昨年春小泉総理に提言しました。総理もいたく感銘し危機感を共有して、甘利試案を政府として採択していただいた次第です。

昨年の 7/14 日本経済新聞が知的財産戦略の政界・学会・財界のリレー討論を特集した際、私が政界代表として第1回目に登場いたしました。知的財産立国構想は 4 年半前から私が温めていた構想であり、自民党知的財産小委員会 (通称 = 甘利委員会) で政官学財の関係者を交え、数十回の議論を経た後に構築した構想です。

アメリカから遅れること 20 年、エネルギー政策基本法ともども、歴史に残せる私の政策だと思っています。

 

今週の出来事「時代の変遷

 

先週の木曜日 (8/28)、久しぶりに 「六人会 (藤井孝男、高村正彦、谷垣貞一、町村信孝、参議院上杉光弘、そして私 = 甘利明 : 敬称略)」 を開きました。本会には総裁候補が 2 名 (藤井孝男、高村正彦) 入っているため、会場の入り口に着くとテレビカメラが山のように待ち構えていました。記者団が十数人来ており、会談後のブリーフィングを私に依頼されました。

藤井氏は橋本派のエースと目されている人物であり、高村氏は小なりといえども派閥の長です。六人会は結成して 10 年になりますが、仲間内から現実に総裁選に立候補する者が出てくると思うと、時代の変遷のスピードを肌で感ぜずにはいられません。「甘利さんも (次代を担う) その一人ですよ」 と記者団から言われる度に、正直に告白すれば、「ようし!」 という気持ちと 「(重圧から) 逃避したい」 という思いが交錯します。