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先週 (7 月 23 日) の党首討論を自由党の小沢党首がまたもドタキャンいたしました。本来この委員会は野党側の強い要求によって、原則週 1 回開くものですが、小沢党首のドタキャン事件は今に始まったことではなく、その度に自由党の理事は平謝りです。どうやら極めて気まぐれでワンマンな党首のようです。
「理念・哲学や政策の一致を見ずに民主党と合併をすることは、新たな 55 年体制をつくることに他ならない」 これは小沢党首が自由党結党の時に行った演説ですが、今回のドタバタ劇を 「野合」 と糾弾されると激怒するのは、自身の言動に矛盾が出ようと、どうしてもそうしなければならない切羽詰まった事情があるからだと言われています。つまり自由党を運営していくこと自体が立ち行かなくなってしまって、プライドをかなぐり捨てて解党し、民主党に吸収されるという屈辱を選択せざるを得ない状況に至ったということなのです。
さて、党首討論での菅代表は 「イラクに自衛隊を派遣するならどこが安全か、今答えたらいかがか」 と総理に迫り、小泉総理は 「そんなことは私に分かるわけがないじゃないですか」 と応えたことに、野党は一斉に無責任との罵声を浴びせました。イラク支援法が成立した後に、政府は派遣を前提としたイラクの詳細な調査・情報収集を行います。その上で安全な地帯を選定します。それに基づいて自衛隊が派遣できるのは 11 月になってしまうはずです。調査もしない段階から 「この辺が安全です」 と答弁する方が無責任なのであって、説明は足りませんが総理のあの様な答弁は当然であります。むしろ 『調べもしないうちに答弁せよ』 という菅代表の質問こそが無責任極まりないものであると言えます。菅代表は国会答弁におけるこの種のトリックが得意な政治家ですが、有権者はやがてそれを見抜く眼力を持っているはずです。
視聴者 (有権者) をなめてはいけませんよ。