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平成 15 年が幕開けいたしました。今年は内政外交かつてないほどの激動の年と言われています。
内にあっては金融不良債権処理、デフレからの脱却が正念場を迎えています。補正予算を一刻も早く成立させ、来年度予算の年度内成立が不可欠です。税制は一部私の主張が通りませんでしたが、活性化議連幹事長としては、全体的に良い仕上がりであったと思います。
外にあってはイラクの核開発疑惑への武力制裁の可能性、その後の北朝鮮への対応が緊張のピークを迎えます。イラクは距離的に遠いこともあり、日本にとっては安全保障上の問題というよりも、直接的にはエネルギー上の不安といった問題ですが、次なる矛先の北朝鮮はまさに隣接する安全保障上の最大不安要因になります。解決へのプレッシャーをかけつつ、北朝鮮が自暴自棄の道へと暴走しないよう絶妙のハンドリングを求められます。
昨年総理が訪朝した際、6 者協議、つまり日・朝・韓・米だけでなく中国・ロシアも加えた 6 者によってこの問題を解決すべきであるという提案は、実は山崎幹事長が総理に耳打ちした案であり、その直後に幹事長が訪中した際 (私が副団長を務めました) 中国首脳にも提案しました。従来から北朝鮮と対等なパートナーシップを持っている中国とロシアを巻き込むことの重要性は、北東アジアの安定を平和裏に進めていく上で、もはや不可欠の時代となりつつあります。