国会リポート 臨時震災号

甘利明本人が綴る、毎月2回のコラムです。国政で今何がおきているのか解りやすく解説しています。

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千年に一度の大惨事が発生しました。

被災された方々に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
同時に、国家存亡の危機に 1億2700万国民が一丸となって立ち上がらなければなりません。
国会論戦も一時休戦です。与野党一丸となって、この事態に対処します。

まず肝に銘じることは、現場のリクエストを満たすという事に専念すべきです。
水・食料・医薬品・衛生用品・トイレ、そして福島の原発を一刻も早く安心な状態へと導く事です。

ここは、特に奮闘している現場からの要請にだけ応え、こちらからお仕着せは一切しないという事です。
政治家が視察に入る事などもってのほか。現場の沈静化に当たっている職員を案内係や説明係に割くことなど、断じてやってはいけません。
現場が一人で抱え込まないように、あらゆるリクエストに応える態勢だけとる事が肝要です。
国民への情報開示については、技術が分かる連絡係を現場に置き、作業技術者の手をいちいち煩わせないという事がベストです。

以上の事を、政府に進言いたしました。
とにかく、現場の作業をあらゆる視点で妨げない事が重要です。

さて、外国メディア報道は史上最大規模の悲惨を伝えるとともに、日本人の勇気とモラルを称えています。
大惨事の中で、冷静に行動し、協力し合い、励まし合う姿勢は世界に感動を与えています。
大惨事に暴動一つ起こらず、冷静に対処している姿は日本への尊敬の念になっています。

国民一人一人が、被災者のために「何ができるか」を考え、実行していきましょう。