総 覧
5 月 20 日 (金)、小泉内閣の最大課題であります郵政民営化のための特別委員会が、民主党・社民党欠席の中で可決・設置されました。共産党は設置自体には反対でしたが、審議拒否する事なく堂々と出席し、反対の意思表示をいたしました。
民主党の対応は相変わらず首尾一貫せず、従来から郵政改革の必要性を主張していたにもかかわらず、対案も出さず戦術上のボイコット作戦を選択いたしました。私の記憶が正しければ岡田代表は選挙公約として郵政事業の金融部分の民営化を主張してきたはずです。政府案がまやかしの民営化だと言うなら、自分達の主張する民営化案を提出すれば済むことです。政権準備党と常々主張する以上は、政府案を批判するだけでは今後も野党に甘んずるということになります。
一方共産党はと言えば、予算委員長に就任以来、私は再評価をいたしました。主張している中身は我々とは相容れないものが多いのですが、議会対応は首尾一貫してかなり責任あるものと思われます。つまり、与党と合意した件は最後までその姿勢を貫く、賛成できないものは安請け合いしない、反対の主張はきちんと出席をして行う、等々です。民主党は現場で了解してもたびたび前言訂正となるので、誰を交渉の責任者と判断して良いのか途方に暮れることがあります。もちろん民主党にも気骨のある政治家は何人も居るのですが・・・。
ところで、特別委員会の委員長および筆頭理事の人事には一同唖然としました。もちろん二階委員長も山崎筆頭理事も極めて有能な政治家である事は論を待ちませんが、問題は起用の仕方です。選挙や公認調整の現場指揮官たる自民党総務局長をそのまま一ヶ月間身動きの取れない特別委員長に就任させ、その下で野党交渉に走り回る筆頭理事に元幹事長を就任させるという破天荒な人事だったからです。噂によれば小泉総理は中川国対委員長が示した委員長候補リスト (亀井 (善)・大島・柳沢・笹川の 4 名があったそうです) には一瞥もせず 「委員長と筆頭理事は俺が決める」 と言ったとの事。国対委員長も、さぞ頭を抱えたことと思います。小泉総理にしかできないこの人事が吉と出るか凶と出るか、いずれにしても我が山崎派は総力で筆頭理事を支えて行く覚悟です。