国会リポート 第7号

甘利明本人が綴る、毎月2回のコラムです。国政で今何がおきているのか解りやすく解説しています。

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長かった通常国会も 31 日でようやく終わります。

今朝 (26 日) テレビで 「今国会の国会成立率は 70 数 % で、落第点」 (これ自体が間違いで、事実は 84.6%) と解説しておりましたが、的外れな指摘です。確かに 90% 前後の成立率が通例ですが、この国会では一国会に 1 つ通すのがやっとといわれるほどの重要法案が 5 法案もあり、うち 3 法案 (健康保険法改正、郵政関連事業法、そして衆議院定数是正法) を成立させることができました。しかも障害物レースといわれるくらいの幾多のハードル (度重なる事件・スキャンダルによる国会空転) を乗り越えながらこの成果を上げたわけですから、十分評価できると思います。

マスコミはケチをつけなきゃ収まらん体質なんでしょうね。

 

今週の出来事「1人で何役もこなすと結構しんどいなぁ

 

執行部の一員として党務をこなす側ら、今週はまた国会答弁に立ちました。

官製談合処罰法の議員立法答弁者の 1 人にさせられ、にわか勉強で何とか切り抜けました。加えて、自民党デフレ対策特命委員会に景気回復のための 「甘利法案」 を出して欲しいとの要請で、日頃考えているいくつかの提案をいたしました。ほとんどが採用されましたが、1 つだけ (実はこれが 1 番やりたかったのですが) 不採用になりました。

子供が株式を購入する資金を親が譲渡した場合、10 年分まとめて (1100 万円まで) 贈与税を非課税にするという提案です。読売新聞、日経新聞に取り上げられましたが、党内の理解を得るには時間がかかりそうです。個人金融資産は、預貯金が圧倒的に多く、株式が異常に少ないのが日本です。預貯金の 1 割を株式に譲渡するだけで、株式は上がり、不良債権処理は進み、個人金融資産は膨らむと一石三鳥なんですが…。

何でも屋の甘利明さんはちょっと忙しすぎるみたいです。