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国会リポート

第300号(2014年11月4日)

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先週末、東京市場に衝撃が走りました。関係者の不意を突いて「異次元の金融緩和」第2弾が電撃的に発表されました。このサプライズを受けて日経平均は一時800円を超える大幅上げを記録しました。発表後、黒田総裁から連絡をもらいましたが、日銀は物価安定目標2%を達成し、再びデフレに戻らない環境を作るため、適宜適切に対応したとの説明でした。

市場が大きく反応する場合は「織り込み済み」でないほど、より大きなものになります。今回の空前の上げ幅はいかに関係者がそれを織り込んでいなかったかを明示しています。番記者さん方から消費税引き上げに(日銀が)先手を打ったのではないですか?と尋ねられますが、一概にそうとばかりとも言えません。

2%の物価安定目標を実現するということは経済の好循環が実現するということと100%イコールではないからです。円安による輸入物価の高騰が押し上げるだけのコストプッシュインフレになる可能性もゼロではないからです。実体経済を押し上げ、需要と供給がバランスしながら経済を引っ張っていく健全型成長に誘導していくためには物価の上昇を追い越す賃上げが必要になります。そうした点で消費税論議と切り離した景況判断が必要になります。株価は高い方がいいですが、実体経済に裏打ちをされてなければ、やがては下げ要因となってしまいます。

11月17日に7-9月期のGDP成長率の一次速報が発表されますが、それを含めて経済成長の進捗状況をチェックし、必要と判断されたら景気対策を打つ、ということは消費税判断や株価と切り離した判断になることも場合によってはあります。4月の時点で市場関係者は1年半後に10%引き上げは妥当とするものが大半でありましたが、現在賛否が相半ばする状況へ変わってきたことはいかにここでの消費税再引き上げ判断が難しいかを物語っています。7-9月のGDP成長率一次速報値がどのくらいの数字の場合、景気対策を総理が指示をされるかは定かではありませんが、その場合でも直接消費税判断とはリンクをしない指示になると思います。補正 予算の有無の判断にせよ、その後の消費税再引き上げの判断にせよ、景気指標が微妙な場合は悩ましい判断になろうと思います。

さて、数日前にシドニーから帰りましたが、国会の承認がもらえれば7日から北京に入ります。TPPは次第に最終局面へと入りつつあります。シドニー以前でTPP交渉が停滞していた最大の理由はTPP12カ国経済の8割を占める日米が妥結の見通しが立たなければ、他の国は話を進めても徒労に終わる危険性がある。日米の進捗を確認するまで様子を見ておこうという姿勢が影を落としていたからです。その上、日米の合意形成に悲観的な見方が流れていたため、様子見の状況が全体の進捗を妨げていました。しかし、日米間は、東京、オーストラリア・キャンベラ、そしてシドニーへと急速な進展を見ました。もちろん、重要な部分がまだいくつも未解決で残ってはいますが、今までにない進捗があったことは事実です。その結果、日本と他の二国間との協議が急速に進みだしました。数カ国とは終結に向かいつつあります。もちろん、いまだ残っているものは難しいから残っているわけでありますし、物品関税交渉に比べ知的財産保護、国有企業の規律、環境規制等、ルール分野は明確に劣後しています。

交渉でいまさらながら確認できたことは日本の官僚集団の優秀性です。あらゆる分野を瞬時に理解し、問題点を分析し、課題をまとめる力です。TPPに最後に加入しながら圧倒的スピードで全体を把握し、他国が理解しきれない細部に渡って説明が出来る能力は他を圧倒しています。遅れているルール分野を妥結へと導いていくためには日本がリード役となり、議長国を助けてやるしかないと思います。

 

今週の出来事

 

たどり着いたら~♬いつもと違う?

 

TPPタフネゴシエーター「チーム甘利」の助さん・格さんは鶴岡首席交渉官と大江首席代理で、剛の鶴岡、柔の大江と云ったところです。

その大江代理は外務省一の方向音痴で、最初は自身の執務室から隣のビルの私の部屋まで一人でたどり着けるか本気で秘書が心配したくらいです。

キャンベラでのTPP交渉中、会議場からホテルまで帰れるか不安を持った同氏は一計を案じ、前を歩く日本人に付いて行けばたどり着けると付いて行ったところ、見知らぬ所に行ってしまい、結局その人にホテルまで送ってもらった、とのこと。人並み外れた交渉能力の持ち主は、人並みの方位能力もないと省内では有名です。

『前を歩く人がアメリカ人かどうかだけは確認してね。変な所(交渉着地点)に連れて行かれないように(笑)。』

 



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