国会リポート 第328号

甘利明本人が綴る、毎月2回のコラムです。国政で今何が起きているのか解りやすく解説しています。

総 覧

 相変わらずトランプ旋風が吹き荒れています。各国首脳がその対応に苦慮している中、安倍総理だけが相互信頼の人間関係を築き上げつつあることに対し、野党やマスコミの一部からは「安倍総理はトランプ大統領にすり寄った」などと論評していますが、実態は全く別のようです。トランプ大統領は過去の経験からバイで交渉し、バイの関係で相手の行動を理解するという世界で生きてきたんだと思いますが、全体を俯瞰し、地政学的に鳥瞰図で個別行動を読み解いていくという安倍総理の発想に触れることを通じ、新鮮な衝撃と感動を感じているようです。「安倍は話が面白いし、的確だ」と報道されたのは、安倍総理の地政学的・戦略的思考に触発されたのではないでしょうか。「どうやったらあんなにうまく付き合えるのか教えてほしい」という問い合わせが各国日本大使にその国の政府関係者から寄せられているという噂を聞きましたが、なるほどと思います。


 先日、マティス国防長官が来日し、尖閣諸島は安保条約第5条の対象下であると明言をしましたが、そのマティス氏はまさに各国の外交軍事行動を地政学的に読み解くという専門家のようです。「マティスはマッドドッグ(狂犬)と言われているけれどもそうではない。」とトランプ大統領が論評しましたが、マッドドッグとは前線においては勇猛果敢な指導者だったという意味で、司令塔としては冷静沈着で戦略的思考のできる人という評価のようです。大臣は上院の承認が必要ですが、在籍99名のうち98対1の圧倒的多数で承認され、反対の1名も「シビリアンコントロールという意味で反対票を投じたが、人間としては心から尊敬している」と述べたように素晴らしい指導者のようです。マティス長官の地政学的・戦略的分析と安倍総理のそれが重なっているために、トランプ大統領はより一層の信頼を安倍総理に寄せているのではないでしょうか。


 国会の承認を頂ければ3月上旬から日米両国の議会間・議員間の信頼関係を再構築するために超党派の訪問団が派遣されます。政府と二元外交をやるわけにはいきませんが、議員間は議員間として両国の信頼を構築しておくことは重要なことです。貿易摩擦というと1980年代の日本からアメリカへの集中豪雨的輸出が思い起こされますが、その後に輸出自主規制や米国内に生産拠点を移す等の努力により、当時のピーク時には約58%あったアメリカの貿易赤字に占める比率は現在の9%へと縮小を致しました。日本からの輸出をアメリカ国内の生産に切り替え、多大な投資と雇用の確保をしてきました。このことにより外国系企業によってなされたアメリカからの輸出のトップは日本企業によるものとなりました。合わせて外国系企業による製造業分野での雇用も日本がトップとなりました。つまり日本は既に貿易摩擦を各種努力により卒業しているのです。一方、中国はかつての日本と同様にアメリカへの輸出が激増し、かつての日本のようにアメリカの貿易赤字に占める比率の半分へと拡大してきたのです。三十数年の時を超え日米間は貿易摩擦を卒業し、日本企業はアメリカへの投資も、アメリカでの雇用や輸出にも最大貢献している国となったのです。

今週の出来事「合わせ技一本」

1)先日、私の秘書の結婚披露宴がありました。お相手は同郷の女性で保母さんをしている愛嬌のある可愛らしいお嬢さんです。会場で渡された二人のプロフィールに目をやると、座右の銘の項がありました。彼女の座右の銘は『死ぬこと以外、かすり傷』!!
えっとウチの秘書の方は・・・『明日は明日の風が吹く』!?・・・鍛え直さなきゃだめだな。(笑)


2)現在公開されているX-JAPANのドキュメンタリー映画「We are X」の公開に合わせて六本木ヒルズでレッドカーペットを歩くイベントが行われました。かねてから親交のあるYOSHIKIさんのマネージャーからぜひレッドカーペットを歩いてほしいとの依頼を受け、議員数名で歩くことになりました。ところが我々の前を歩くのはAKB48やMay J. さん等きらびやかな芸能人ばかり。突然の政治家登場に違和感満載。この次は紅白出てからにしよう。(笑)


3)X-JAPANは世界ツアーを通じてアメリカにもファンが多いと聞きますが、日米関係の改善に貢献する項目を発見しました。楽曲としてはForever Loveや紅が有名ですが、トランプ大統領を勝利に導いた五大湖周辺の州はRust Belt(錆びた工業地帯)と言われ、そこの再生を公約しています。X-JAPANの曲の中にはRusty Nail(錆びた釘)があります。Rust Beltの再生にはRusty Nail対策がまず必要ですよね。(笑)


うーん。まだ本調子じゃないな。(笑)


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