国会リポート 第24号

甘利明本人が綴る、毎月2回のコラムです。国政で今何がおきているのか解りやすく解説しています。

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統一地方選が終わりましたが、考えさせられることが多々ありました。大和市と平塚市の両市長は共に 3 期目の戦いで、良く言えばリーダーシップ型、悪く言えばワンマン型市長との世間の評価でした。結果は大和の土屋市長は 1 万票差で勝利し、平塚の吉野市長は 8 千票差でまさかの敗北を喫しました。

両者を比較してみると、マスコミの捉え方は、平塚市長は伝統的保守的ワンマン市長、大和市長は改革型ワンマン市長というものでした。両市長とも市民のためにという思いで取り組んできた 8 年だと思いますが、マスコミの登場回数の違いが浮動票への影響力の違いとなったようです。

政治家にとって誤解を恐れず信念を貫くということは基本的なスタンスでありますが、同時に誤解を解く努力も惜しまないという点が、リーダーシップを発揮する際の必須要件だと言えましょう。 「後世に評価されればそれだけで本望」 そう思っている私にとっても、当選し続けなければ元も子もない、つまり現世での評価を得る努力の必要性を改めて考えさせられる一コマでありました。

 

今週の出来事「私も時代の先端…

 

先日、韓国出身で人気沸騰中の女性歌手 BoA (ボア) のコンサートに招待されました。森前総理夫妻、中川国会対策委員長夫妻等と一緒でしたが、1 万数千人の来場者が蟻の這い出す隙間もないほどにぎっしり詰まっていました。

曲が始まるや全員が総立ち、我々来賓席だけが座っているという異様な光景でした。2 時間のコンサートが終わって控室に帰ってくると、森前総理が一言、「なんで BoA は最初から最後まで同じ曲しか歌わないんだ?」 一瞬何のことやら分かりませんでしたが、要するに歌う曲歌う曲全部同じに聴こえたということ。これは 「オジさん度」 を測る新しい物差しですね。

ちなみに私は全部違う曲に聴こえましたよ。いや、半分くらいかな。