国会リポート 第4号

甘利明本人が綴る、毎月2回のコラムです。国政で今何がおきているのか解りやすく解説しています。

総 覧

国会は与野党の攻防戦と同時に、自民党内の攻防戦の様相を呈してきました。

民主党はもはや重要4法案の修正協議には興味はなく、政局に持ち込もうとしております。

その陰には自由党・小沢一郎党首がいます。小沢氏が民主党・菅直人幹事長を焚きつけて与党との一切の協議を否定させ、解散、そして政界再編へと持ち込ませようとそそのかしています。

一方、菅幹事長はこれを利用し、9 月の民主党代表選挙の主導権を取りたいという思惑があります。

民主党の支持母体である連合の見方は冷ややかで、小沢一郎氏を利用しているつもりの菅幹事長は、やがて小沢氏の掌でもてあそばれるだけの結果になるとみているようです。

自民党内では、反執行部派が会期の延長に反対し、結果として日数不足による重要法案不成立の不手際の責任を山崎拓幹事長に迫るとマスコミはみています。総理・幹事長会談、与党3幹事長会談、自民党役員連絡会、正副幹事長会議、さらに各派閥代表者懇談会等の場を通じて、全法案成立への意思統一を図るべく懸命に努力している最中です。

 

今週の出来事「私の提案した議員立法が成立しました

 

我が国にはエネルギーに関する個別法はいくつもありますが、それを束ねる基本法が存在していませんでした。世の中のエネルギーに関わる個々の事件に対応する個別の法律は迅速に成立してきましたが、将来にわたってどういう基本哲学・理念で国民の生命にかかわるエネルギー政策を推進していくのか、「エネルギーの憲法」 ともいうべき基本法は2年間の議論を経て、私が策定責任者として今国会で本日 (6 月 7 日) 成立させることができました。

野党の民主党、自由党までもが賛成する立派な 『エネルギー政策基本法』 が、ここに誕生いたしました。ちょっと胸を張っています。